2022年11月8日の夜、
オーストラリアで「皆既月食」を見ました。
写真は、ぶれているので小さめです。
442年ぶり!の天体ショー
今回は、「皆既月食」と「天王星食」も同時に見られることで、
きわめて珍しい天体ショーとして注目されました。
皆既月食中に天王星食のような惑星食が見られるのは、
実に442年ぶり(織田信長が活躍した安土桃山時代の天正8年6月15日)だそうで、
西暦で言えば、1580年以来のことです。
ヨーロッパ人航海者がオーストラリア大陸に最初に到達したのは1606年なので、
オーストラリアでこの天体ショーを見ていたのは、
先住民のアボリジナル・ピープル(アボリジニ)の方たちでしょう。
[aside]「アボリジニ」は、差別的響きが強いので近年のオーストラリアでは、呼称としてほとんど使われなくなっています。アボリジナル、アボリジナル・ピープル、アボリジナル・オーストラリアン(Aboriginal Australians)という表現が一般化しつつあります。 [/aside]
先月乗ったカンタス航空(国際線)でも、機内アナウンスで、
「先住民アボリジナルピープルの方々に敬意を表します。」
とアナウンスがされるようになりました。
ご搭乗ありがとうございますの後に、いきなり言われるのもびっくりよ。
ションキー賞受賞者に言われても・・・。説得力ないわなw
「ションキー賞」
オーストラリア最大の消費者団体「チョイス」が選ぶ、
信用できない商品やサービスに授与する「ションキー賞」です。
今年は、カンタス航空が受賞しましたw
アボリジナルピープルの壁画とかには、UFOや宇宙人みたいな絵も残されているし、ゼロ戦(零式艦上戦闘機:ぜろしきかんじょうせんとうきの略)見てたのもアボリジナルピープルの方々でした。
皆既月食とは
満月が欠けていくように見える「月食」が月全体に及ぶ天文現象のこと。
引用:コトバンク
太陽光により地球の影が月にかかっていくことによって、
月が次第に端から欠けていくように見えます。
月全体が地球の影に入ると、地球の大気により太陽光が屈折・散乱されて
(地球の大気は青い光を散乱させ、赤とオレンジの光だけが月の表面に到達)、月は赤銅色に見えます。
そのことから、別名「ブラッドムーン」とも呼ばれます。
皆既月食(オーストラリア)時刻
2022年11月8日(火)
Sydney,Canberra,Melbourne,Hobart
部分食の始まり 8:09pm
皆既食の始まり 9:16pm
皆既食の最大 9:59pm
皆既食の終わり 10:41pm
部分食の終わり 11:49pm
Brisbane
部分食の始まり 7:09pm
皆既食の始まり 8:16pm
皆既食の最大 8:59pm
皆既食の終わり 9:41pm
部分食の終わり 10:49pm
Adelaide
皆既食の始まり 8:46pm
皆既食の最大 9:29pm
皆既食の終わり 10:11pm
部分食の終わり 11:19pm
Darwin
皆既食の始まり 7:46pm
皆既食の最大 8:29pm
皆既食の終わり 9:11pm
部分食の終わり 10:19pm
Perth
皆既食の始まり 6:16pm
皆既食の最大 6:59pm
皆既食の終わり 7:41pm
部分食の終わり 8:49pm
参考:The Guardian
私の見た皆既月食
8:56pm
月食が半分近くまで来ています。
9:16pm
皆既月食は、10:41分まで続きます。
10:17pm
月が、赤銅色(しゃくどういろ)に染まりました。
10:47pm
皆既月食は、9:16~10:41pm。
下の部分が明るくなってきました。
10:57pm
餅をつくうさぎちゃん(日本での表現)。白い輝きがお餅のようにみえますね。
オーストラリアは移民の国なので、さまざまな表現があります。
月うさぎの由来~月うさぎ伝説・・・
『昔、あるところにウサギとキツネとサルがおりました。ある日、疲れ果てて食べ物を乞う老人に出会い、3匹は老人のために食べ物を集めました。サルは木の実を、キツネは魚をとってきましたが、ウサギは一生懸命頑張っても、何も持ってくることができませんでした。そこで悩んだウサギは、「私を食べてください」といって火の中にとびこみ、自分の身を老人に捧げたのです。実は、その老人とは、3匹の行いを試そうとした帝釈天(タイシャクテン)という神様。帝釈天は、そんなウサギを哀れみ、月の中に甦らせて、皆の手本にしたのです。』
『うさぎを憐れんだ老人が、その焼けた皮を剥いで月に映し、皮を剥がれたうさぎは生き返る』という説もあります。
月は、うさぎだけじゃない
海外での月の模様の見られ方は、違います。
- 日本=餅をつくうさぎ
- 韓国=餅をつくうさぎ
- 中国=薬草を挽くうさぎ
- 中国の一部=大きなハサミのカニ
- モンゴル=イヌ
- インドネシア=編み物をしている女性
- ベトナム=木の下で休む男性
- インド=ワニ
- オーストリア=男性が灯りを点けたり消したりしている
- カナダの先住民=バケツを運ぶ少女
- 中南米=ロバ
- 北ヨーロッパ=本を読むおばあさん
- 南ヨーロッパ=大きなはさみのカニ
- 東ヨーロッパ=女性の横顔
- アラビア=吠えているライオン
- ドイツ=薪をかつぐ男
- バイキング=水をかつぐ男女
参考:All About
オーストラリアでは、人の顔と表現されることが多いです。(私調べ)
10:41pm
11:49pm
月食終了。いつものお月さまが現れました。
このサイトの皆既月食の動きが見やすいです。
Eclipses in Sydney, NSW, Australia
赤銅色の月の陰に隠れる青い惑星、天王星は見る事ができませんでした。
というか、
10時41~42分 見ていなかった・・・。orz
さいごに
シドニーの天気予報は曇りでにわか雨と聞いていたので、
今夜は月を見る事はできないと思っていましたが
なんとか運良くみることができました。
オーストラリアは南半球なので、
日本とは見え方が違うのも興味深いですね。
自分のいる地球に太陽の光が遮られて、月に地球の影を落としていくのを見ると、
広大な宇宙の中で、実際に移動している惑星に住んでいるんだと体感できて、わくわくしました。
太陽と地球と月(今回は、天王星も)が一直線に並んだ時、(月全体が地球の影に完全に覆われた時)宇宙の神秘的なエネルギーを勝手に感じましたもんね。
何かいいことあるといいな~。
そのゲスな考えがよくないんじゃない?
確かに・・・。
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